ニューヨークとシカゴで同性婚を求める集会

by 井出

 4日・木曜日、ニューヨークとシカゴで、同性愛者が結婚許可証を受け取る権利を求め、大規模な集会が開かれた。サンフランシスコ市で同性婚が認められたという出来事によって、全米では様々な方面でこのような、同性婚を認めるべきだという運動が広がりをみせている。

 「同性愛者、異性愛者、黒人、白人の婚姻は、市民としての当然の権利である」。約400人のデモ参加者がニューヨーク市庁舎に結集し、このように同性愛者にも他の人々と同等に婚姻する権利がある、と訴えた。

 また、何十という同性カップルが市の担当職員の事務所へ行って行列を作り、婚姻許可証の発行を要求した。彼らはそれぞれ、「ニューヨーク州法は、この事務所には一切、同性カップルに対して、婚姻許可証を発行する権限を与えていない」と書かれた文書を手渡された。

 前日、ニューヨーク州司法長官エリオット・シュピッツァーは、現在の州法では、同性婚は禁止されていると解釈できる、という見解を述べた。

 同性愛者の人権擁護団体は、州憲法がすべての人々の平等を保証していることを根拠に、この件を法廷の場に移す事を望んでおり、市と全面対決する構えだ。

 ニューヨーク州でGLBT(ゲイ/レズビアン/バイセクシュアル/トランスジェンダー)の人々の権利を求めるグループ、Empire State Pride Agenda (ニューヨーク州・ゲイプライド政策会議)、報道部長のジョー・ターヴァー氏はつぎのように話した。
 「この集会は、ニューヨーク市のGLBTコミュニティーが、ニューヨーク市民、または全米の人々に対して、自分たちは家族を持ち、人々と関係性を持ち、重要な存在である、ということを訴えかけるものだ」

 そして、ターヴァー氏は、人々はニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏がこの件に関して、どのような意見を持っているのか知りたがっている。ブルームバーグ市長は同性婚に関して個人的な明言は避けているが、「州の結婚法が裁判できちんと確認されるまで、同性カップルに対しては結婚許可証の発行はしない」と話しており、結婚許可証を発行するかどうかは、裁判の結果を待って決めるという見解を示した。

 市議会議長である、ギフォード・ミラー氏は、
「寛容で、多様で、さらに調和しているこの都市では、とっくに、市長が同性カップルに結婚する権利を与える時期になっていなければおかしい」と述べた。

 このミラー氏の他にも、数多くの地域の政治家がこの集会に参加した。

 人気テレビ番組、“Queer Eye for the Straight Guy”の5人のゲイの出演者の一人であるカイアン・ダグラス氏も、この集会に参加した。そして、彼は、「私もいつかは結婚したい。だから、私はここにいて皆と共に闘っているのだ」と話した。

 一方、イリノイ州シカゴでは、約350人のデモ参加者が、クック郡行政当局の建物の前に集まった。ニューヨーク市と同様に、多数の同性カップルが建物内に入り、結婚許可証を発行するように要求したが、「それは、イリノイ州法に違反することになる」と説明された文書を手渡された。

 クック郡事務官のデイヴィッド・オア氏は、その文書の中で、個人的には同性カップルの結婚を強く支持すると述べ、著名な地元の同性愛者の指導者は、その部分については賞賛した。

 Equality Illinois(平等を求めるイリノイ)の政治部長、リック・ガルシア氏は、
「郡事務官は我々と協力して、結婚を求める同性カップルを認証し、イリノイ州法を変えるために行動している」。

 ガルシア氏によれば、法律の専門家の見解では、結婚許可証を同性カップルに発行する事はイリノイ州法下では罪になり、同性カップルに対して結婚式をあげることは州法下では重罪になるそうだ。

 シカゴの集会では、デモ参加者と警官隊との衝突があり、一時騒然となった。デモ隊が道路に座りこみ、バスの通行を妨げたりしたためだ。警官がガルシア氏と他の何人かを道から追い払い、シカゴ市会議員であるリチャード・メル氏の娘であり、イリノイ州知事、ロッド・ブラゴジェヴィッチ氏の義理の姉妹である、デボラ・メル氏が逮捕されるなどした。

 この件に関して、デボラ・メル氏の父親であるリチャード・メル氏は、
「私は、自分の娘を誇りに思う。私は、自分が信じたことに対して主張をする娘を大変うれしく思う。彼女が信じたことは、正しい」と語った。

翻訳&記事の解説:井出
(井出:神奈川県在住/翻訳スタッフ)

 

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