カリフォルニア州最高裁
サンフランシスコ市当局に結婚許可書の発行停止命令

 11日・木曜日、カリフォルニア州最高裁判所は、サンフランシスコ市当局に対し、同性カップルを結婚させることをすぐに止めるよう命じた。そしてカリフォルニア結婚法によって、ギャビン・ニューサム市長が、認可されない結婚許可書または証明書を発行することを停止しなければならない、と満場一致で決定した。直ちに、市当局の結婚許可書発行は停止され、その日結婚許可書を得て式を挙げるはずだった数十のカップルはキャンセルを余儀なくされた。口をつぐむカップルもあり、怒りだすカップルもあり、「愛し合っているふたりがその愛情を表現できないなんて」と悲しむカップルもあった。

 最高裁は、司法長官ビル・ロキヤーによって2週間前に提起された挑戦的な課題を熟慮したうえで、5月か6月に同性婚が合法的だったかどうかに正式の結論を下す、と述べた。

 カリフォルニア州法(2000年に「提案22」として有権者に承認されたもの)は、結婚が男性と女性の間だけに限られる、と解釈される。しかし、ニューサム市長は、州の憲法で保障された平等権を根拠にして、2月12日から同性カップルに結婚許可書を発行させ続けていた。

 しかし、今回の結婚許可書発行に効力や合憲性があるか、カリフォルニア州法とのかねあいはどうなのか、といった問題については一切判断されなかった。全て先送りで、とりあえず混乱を治めるための停止命令、ということになる。

 5日の金曜日に、サンフランシスコ市当局は、下級裁判所の審理が終わるまで、最高裁が同性婚に関する法律問題に介入しないよう、申し立てていたが、これは却下された。一方、司法長官などが求めていた、すでに発行された結婚許可書を無効にする要求も、認められなかった。

 およそ3,700組の同性カップルがサンフランシスコで結婚した。その内の一組は、今回のような最高裁の干渉に対して覚悟はできていたが、ニュースを聞いて少し動揺したという。だが「何をされても、歴史を引き戻すことはできない」と力強く語った。

 各地でサンフランシスコに動きが続いた。ニューヨーク州ニューポルツ、ニュージャージー州アズベリーパーク、ニューメキシコ州北部の郡、オレゴン州のポートランドを含む郡……。シアトルやサンノゼなどでは、(他の土地で)結婚許可書をもらった同性カップルを認知し、公的利益を与える行政命令をすでに出している。

 「人権キャンペーン」代表シェリル・ジャックは、今回の事態に大きく失望し、一時的であれ、同性カップルに対する保障が行われないことは、平等権の侵害で、とても遺憾だ、と述べた。

 しかし、「ラムダ・リーガル」西部地区首席弁護士ジョン・デーヴィッドソンは、最高裁の命令を完全なつまづきとは評していない。「きょう起こったことは、問題が保留になったというだけだ。『停止(ストップ)』ボタンではなく、『休止(ポーズ)』ボタンだ。今まで結婚した同性カップルと、まだ結婚していないカップルと、その両方のために、きょう、まさに私たちの闘いが始まったのです。最終的には、カリフォルニア州憲法が、同性カップルに結婚の平等という権利を与えるかに結論が出るでしょう」

 「結婚の平等を求めるカリフォルニア」委員長のモリー・マッケイは、11日の夜、抗議行動をとることを宣した。そして、何百人ものゲイ/レスビアンは、午後5時30分、カストロに集合して、手に手に結婚許可書とロウソクとプラカードを持って、隊列を組んで、カリフォルニア最高裁判所まで行進した。「結婚する権利は、公民権だ!」などと怒りを表現しながら。


訳&記事の解説:伊藤

 

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