サンフランシスコで同性カップルが州を告訴

 カリフォルニア州最高裁判所がサンフランシスコの同性婚を一時停止させた翌日(12日)、結婚許可書を得られなかったカップル数組が、州の差別的な法的取り扱いに対して訴訟を起こした。

 15年間パートナーシップを続けている、パーリ・クーパー(48歳)とジーン・リゾ(57歳)のカップルは、「闘いはやめません。私たちは目に見える存在になりたいから」と原告になった気持を語った。このふたりの女性は、11日最高裁の命令が下りた時、ちょうどサンフランシスコ市役所の階段に並んでいた。担当者が書類に“一時停止”と書き入れた時は、とても悲しく心が乱れた、と言う。24歳の息子の顔色が、「身震いするような悲しみに覆われたのは最悪でした」。

 ふたりは、12日、5組の他のカップルと2つの支援団体(「わが家族連合」“Our Family Coalition”「平等を求めるカリフォルニア」)とともに、サンフランシスコ郡高等法院へ出かけて告訴した。被告は、カリフォルニア司法長官ビル・ロキヤーと州登記官マイケル・ロドリアンとされている。性別に関係なく結婚許可書が作製・発行され、同性カップルにも適用されることを求めている。

 申立書によれば、同性愛者のカップルに結婚する権利を与えないことは、法の下での平等の保護(さらに自由権・プライバシー権)を明記したカリフォルニア憲法違反であり、州法改正命令を最高裁に出させることが想定されている。それによって、同性カップルが結婚できる権利を州全体に広げることも目標にしている。

 また、申立書には「この大事にしてきた制度から締め出されることは、同性カップルとその家族に“下級”という烙印を押すことになる。さらに、この烙印が政府によって押されることから、レズビアン/ゲイとその家族に対する差別が許容できる、という強力なメッセージが社会に送られることになる。それによって、各個人の差別や偏見も助長される。同性カップルとその子どもたちにこうした汚名を着せることによる否定的影響は、極めて大きい」とも書かれている。

 カリフォルニア最高裁は、今まで発行された結婚許可書は無効にせず、5月か6月に同性婚が合法かどうか結論が出るまで、許可書発行を一時停止させた。「全国レスビアン権利センター」代表で、原告側の主任弁護士であるケイト・ケンダルは、この措置を「誇らしい歴史的瞬間」と肯定的に評価し、今回の訴訟が、カリフォルニア州法を変えるための第一歩と位置づけている。「ラムダ・リーガル」「全米市民自由連合」の弁護士たちも、原告側に力を貸すことになっている。

 なお、サンフランシスコ市長ギャビン・ニューサムは、最高裁の決定がどうあろうと、同性婚に対する自分の見解は変わらない、と述べた。「市としては、最高裁で論議するのを楽しみにしている。同性婚を禁じる州法は、法の下の平等の保護を否定しているのだから」


訳&記事の解説:伊藤

 

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