スペインで同性婚法案が提出される

by ワタル

 スペインの指導者らは今月1日、カトリック教会からの激しい反発がありながらも、同性カップルに異性愛者のカップルと同等の結婚と養子の権利を与える法令を提出した。社会保障や相続、そして養子などあらゆる面で異性カップルと対等になる。民法の「夫・妻」は「配偶者」に、「父母」は「両親」に書き換えられる。スペインのLGBT人権団体も歓迎している。

 与党である社会労働党が提案したこの草案は、次に国会での審議にまわされるが、多くの専門家が予想しているとおり(党内に反対はほとんどない/世論調査でも3分の2が賛成)承認されれば、スペインはオランダ、ベルギーに次いで、3番目に同性婚を合法化する国となる。与党によれば、来年2005年春の公布を目指している。

 「何世紀にも渡る差別に終止符を打つつもりです。スペインはヨーロッパや世界の先陣を切ってこの差別と戦っていく立場にあります」と首相代理のマリア・テレサ・フェルナンデス・デ・ラ・ベガさんは記者会見で語った。

 特に養子まで認めるという画期的な法案に対して、フェルナンデス・デ・ラ・ベガさんは「何千人もの子供たちが、すでに同性カップルの両親とともに暮らしています。同性愛の両親の家庭で育つ子どもたちは、異性愛の両親の家庭で育つ子どもたちと何ら変わりがない、ということを示す研究が50以上あります」ときっぱり反対意見をシャットアウトした。

 国民に自由化の波が押し寄せているにもかかわらず、スペインではカトリック教会が依然として歴史的に勢力を保ってきた。ロドリゲス首相が今年3月に当選し、この新しい法令を約束してから、教会はくり返し首相を非難してきた。

 先週始め、スペイン司教会議の代表者は、この法令は「社会に病気を撒き散らすようなもので、社会生活に悪い影響を与える誤った行為だ」と発言した。しかし政府は、全く引き下がるつもりはない。

 現在、同性婚は世界中で政治的な論議を呼んでおり、多くの活動家が法的な結婚の平等を求めて運動を続けている。カナダのいくつかの州では同性婚が合法化され、イギリスでは同性カップルに婚姻権を与える法案が準備されている。

 アメリカでは、9月31日に連邦下院で、同性婚をさせないよう憲法を修正するための法案が否決された。しかしいくつかの州では来月にも、同様の改正案をそれぞれの州憲法に盛り込むかどうかを州民投票する予定だ。

翻訳&記事の解説:ワタル
(ワタル:東京都在住/翻訳スタッフ)

 

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