性的指向による差別も含む鳥取県人権侵害救済条例が
県議会で可決、成立

 鳥取県議会は12日の本会議で、全国初の「県人権侵害救済推進及び手続に関する条例案」を賛成多数(38人中34人)で可決した。人権侵害の調査・救済にあたる第三者機関を設け、罰則や氏名公表などの権限を持たせる内容。県は2006年6月1日の施行までに、規則や委員会事務局の構成などを詰める。

 この条例は、政府の人権擁護法案(来年、国会再提出予定)を参考に議員提案で作られた。したがって、「人権侵害」の定義には、性的指向が含まれている。その部分は以下の通り。

 「人種、民族、信条、性別、身分、障害、性的指向などを理由とした差別的取り扱い・言動や、社会的信用を低下させる目的でひぼう・中傷したり私生活に関する情報を広めたりする行為を『人権侵害』とする」

 これにより「同性が好きだ」という理由で嫌がらせを受けたり解雇されたりした場合、救済される道が大きく開けることになる。裁判に訴えることも容易になることが予想される。

 ただ、この条例に対しては、政府の人権擁護法案同様の批判が根強い。主なものは、

・救済機関となる人権侵害救済推進委員会の強制力が大きく(人権侵害をした側が調査を拒むと住所・氏名を公表できる、など)乱用されるのではないか
・報道機関の批判記事などに過剰適用されて「表現の自由」がそこなわれるのではないか
・行政機関が人権侵害をした場合の対応が甘いのではないか 

 とは言え、人権擁護に関する条例で県レベルで「性的指向」が明記されたのはもちろん初めて。今後どのように運用されていくかが注目される。

 

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